福岡市の家賃相場と空室率|エリア別の賃貸需要【2026】
- 福岡市の1K平均賃料は区で差があり、中央区13,820円・博多区12,480円が高く、西区7,920円・城南区8,240円は手頃です(当社調べ・2026年版)。
- 空室率は「区」より「築年帯」で大きく動きます。どの区でも築10年以内は3〜5%台、築31年以上は11〜15%台まで上がります。
- 賃貸需要の強さは、世帯数・単身世帯の集まりやすさ・再開発で読めます。東区は世帯数が最多、中央・博多は単身需要が厚いエリアです。
- 高賃料エリアは利回りが低く、高利回りエリアは空室リスクが高い——この裏返しの関係を理解して物件を選ぶことが出発点です。
「福岡市で賃貸物件を持つなら、どの区が強いのか」——投資でもアパート経営でも、最初に押さえたいのが家賃相場と空室率です。福岡市は7つの区でそれぞれ賃料水準も空室の出やすさも違い、同じ「福岡市」でひとくくりにはできません。本記事では、当社がまとめた2026年版のエリアデータをもとに、7区の1K平均賃料・空室率・世帯数を並べ、賃貸需要の読み方までを整理します。なお本記事の数値は一般的な目安であり、個別物件の賃料査定や採算は専門家にご確認ください。
福岡市7区の家賃相場マップ(1K平均賃料)
まずは区ごとの1K(単身向け)平均賃料です。中心部の中央区・博多区が高く、外周部に向かうほど手頃になる、という基本構造が見えます。あわせて平均表面利回りと世帯数も並べます。賃料が高い区は物件価格も高いため、利回りは低く出る傾向があります。
| 区 | 1K平均賃料(月) | 平均表面利回り | 世帯数 | 一棟RC成約中央値 |
|---|---|---|---|---|
| 中央区 | 13,820円 | 4.8% | 121,560 | 3.5億円 |
| 博多区 | 12,480円 | 5.4% | 110,840 | 2.8億円 |
| 早良区 | 10,340円 | 5.8% | 108,720 | 1.9億円 |
| 東区 | 9,420円 | 6.2% | 153,890 | 1.6億円 |
| 南区 | 8,860円 | 6.5% | 121,440 | 1.4億円 |
| 城南区 | 8,240円 | 6.8% | 63,580 | 1.2億円 |
| 西区 | 7,920円 | 7.1% | 98,210 | 1.1億円 |
賃料の高い中央区と西区では、1Kで月5,900円の差があります。年間では約7万円、10戸のアパートなら年70万円超の収入差です。一方で、価格の安い西区・城南区は表面利回りが7%前後と高く、少ない自己資金で始めやすい面があります。区ごとの利回り相場のより詳しい比較は福岡市の区別利回り相場、7区の総合データは福岡市7区データブック2026にまとめています。
空室率は「区」より「築年帯」で決まる
空室率を左右する最大の要因は、区そのものよりも築年帯です。どの区でも、築が浅いほど空室は少なく、古くなるほど空室率が上がります。下表は代表的な3区について、築年帯別の空室率を並べたものです(当社調べ・2026年版)。
| 築年帯 | 博多区 | 東区 | 西区 |
|---|---|---|---|
| 築10年以内 | 3.2% | 4.0% | 5.4% |
| 築11〜20年 | 4.8% | 5.6% | 7.2% |
| 築21〜30年 | 7.2% | 8.2% | 10.4% |
| 築31年以上 | 11.4% | 12.8% | 15.2% |
同じ博多区でも、築10年以内の3.2%と築31年以上の11.4%では、空室率に3倍以上の開きがあります。中心部の博多区・中央区は築が古くても空室率の上がり方が比較的緩やかですが、外周部の西区・城南区・南区は築古になると空室率が2桁に乗りやすくなります。つまり「立地の良さ」は、築年数が進んだときの空室リスクを和らげるクッションとして効いてきます。空室が続く物件をどう立て直すかは福岡の収益物件・空室の見極めで扱っています。
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区・築年帯・間取りから、現時点の賃料水準と売却相場の両面をお伝えします。エリアの数字を踏まえた具体的なご相談を、代表・井口が直接承ります。
賃貸需要を読む3つの指標
賃料と空室率の背景には、賃貸需要の強さがあります。需要は次の3つの指標で読めます。
第一に、世帯数です。世帯が多いほど賃貸の母数が大きく、需要が安定します。東区は153,890世帯と7区で最も多く、ファミリー・単身の両方に厚みがあります。第二に、単身世帯の集まりやすさです。中央区・博多区は職場と繁華街が近く、1Kやワンルームの単身需要が厚いため賃料が高く保たれます。第三に、再開発です。博多コネクティッド(2028年)など中心部の大型再開発は、周辺物件の評価と賃料を底上げする方向に働きます。福岡でアパート経営を続ける前提の全体像は福岡のアパート経営で整理しています。
福岡市は全国的にも人口が増えている数少ない大都市で、単身者を中心に賃貸需要の裾野が広いことが特徴です。とはいえ、その需要は7区に均等に広がっているわけではなく、職場・大学・交通の結節点に近い区に厚く集まります。世帯数が多くても、その中で賃貸に回る層がどれだけいるか、単身かファミリーかといった中身まで見ないと、物件の間取りと需要のミスマッチが起きます。数字を「区の総量」だけでなく「どんな入居者が多いか」まで分解して読むことが、空室を避ける第一歩になります。
高賃料エリアと高利回りエリアの違い
7区のデータを俯瞰すると、賃料が高い区ほど利回りは低く、賃料が手頃な区ほど利回りは高いという裏返しの関係が見えます。これは、賃料の高い中心部ほど物件価格がそれ以上に高くなるためです。
| タイプ | 該当区 | 特徴 | 向く投資スタンス |
|---|---|---|---|
| 高賃料・低利回り | 中央区・博多区 | 賃料が底堅く空室リスクが低い。価格は高い | 安定重視・資産性を取りたい |
| 中間 | 早良区・東区 | 需要と価格のバランス型。世帯数も多い | バランス重視 |
| 高利回り・要注意 | 南区・城南区・西区 | 価格が安く利回りは高いが、築古の空室リスク大 | 利回り重視・管理力がある |
「利回りが高い=良い物件」ではありません。西区の築31年以上は表面利回りが高く出ますが、空室率は15%超で、満室想定の利回りはあてになりません。逆に中央区は利回りこそ低いものの、空室が出にくく賃料が下がりにくいため、実質の手残りは安定します。表面利回りの数字だけで判断せず、空室率を織り込んだ実質で見ることが欠かせません。
空室を防ぐ・埋めるための視点
エリアの需要は前提条件ですが、同じエリア・同じ築年でも、空室の出方は物件の運営で変わります。押さえたい視点は3つです。第一に賃料設定。相場より高いまま据え置くと空室が長引きます。区・築年帯の相場に合わせ、必要なら早めに見直します。第二に築年に応じた手入れ。築20年を超えたら、原状回復や設備更新(独立洗面・室内洗濯機置き場・インターネット無料など)で競争力を保ちます。第三に管理体制。募集力のある管理会社に任せることで、空室期間の短縮につながります。
エリアの平均空室率は、あくまで「その区の平均」です。同じ西区でも、駅近・築浅・設備が整った物件なら空室率は平均を下回り、駅から遠く築古で設備が古い物件は平均を上回ります。平均値は物件を見る際の基準線として使い、自分の物件が平均より上か下かを冷静に見極めることが大切です。特に外周部の高利回りエリアでは、平均を鵜呑みにして満室想定で採算を組むと、実際の空室で計画が狂いやすくなります。想定より1割の空室が増えるだけで、手残りは大きく変わります。
注意:空室率が2桁に乗り、修繕費もかさむようになった築古物件は、持ち続けるほど手残りが細ることがあります。「埋めて持つ」か「売って組み換える」かは、空室率と修繕予定、残りの耐用年数を並べて判断してください。空室続きの物件の出口は空室が多いアパートの売却で解説しています。
エリアの数字を踏まえて、持つか売るか整理したい方へ。
お持ちの物件について、エリアの賃貸需要と空室リスク、売却相場を並べて、続ける・貸し方を変える・売るの判断材料をお伝えします。ご相談だけでも構いません。
エリア別に見た「買う・持つ・売る」の考え方
最後に、エリアの特性を踏まえた基本スタンスを整理します。中央区・博多区は、価格は高いものの空室リスクが低く賃料も底堅いため、長く持つほど安定が効くエリアです。売り急ぐ理由がなければ保有継続が基本線になります。早良区・東区は需要と価格のバランスが取れ、世帯数も多いため、賃貸経営を続けやすいエリアです。南区・城南区・西区は、築浅なら高利回りを取りやすい一方、築古になると空室率が跳ね上がるため、耐用年数と空室率を見ながら「売って組み換える」判断が早めに必要になりやすいエリアです。
いずれの区でも、判断の軸は「今の空室率」「これからの修繕」「残りの耐用年数」の3点です。福岡の不動産投資そのものの強み・弱みは福岡で不動産投資をするメリットもあわせてご覧ください。数字は年々動くため、判断の前に最新のエリア相場を確認することをおすすめします。
エリアデータは、物件を「買う前」だけでなく「持っている間」も使えます。年に一度、自分の区の平均賃料と空室率、そして自分の物件の実績を突き合わせれば、相場に対して勝てているか、負けはじめているかが分かります。負けはじめのサインが見えたら、賃料の見直しや設備更新で立て直すのか、それとも売って組み換えるのかを早めに検討できます。相場を定点観測することが、空室が深刻化する前の一手につながります。
7区それぞれの賃貸需要の特徴
数字だけでは見えにくい、区ごとの性格を短く整理します(賃料・空室率は2026年版・当社調べ)。
中央区(1K 13,820円):天神・薬院を抱える福岡の中心。単身需要が最も厚く、築31年以上でも空室率9.2%と7区で最も低く抑えられます。価格は高く利回りは4.8%と低めですが、賃料が下がりにくく、資産性を重視する保有に向きます。博多区(1K 12,480円):博多駅と再開発(博多コネクティッド)で需要が底堅いエリア。利回り5.4%と単価のバランスが良く、投資対象として人気があります。早良区(1K 10,340円):西新・藤崎など生活利便が高く、ファミリーと単身の両需要。価格と需要のバランス型です。
東区(1K 9,420円):世帯数153,890と7区最多で、賃貸の母数が大きい安定エリア。利回り6.2%と手頃さもあります。南区(1K 8,860円):住宅地中心でファミリー需要。利回り6.5%ですが、築古の空室率は13.8%まで上がるため築年の見極めが要ります。城南区(1K 8,240円):大学が近く単身需要がある一方、世帯数は63,580と少なめ。利回り6.8%と高いですが空室リスクも相応です。西区(1K 7,920円):価格が最も手頃で利回り7.1%と高い反面、築31年以上の空室率は15.2%と最も高く、管理力が問われるエリアです。地域ごとの相場と利回りの一覧は福岡市7区の相場・利回りでも確認できます。
よくあるご質問
出典当社調べ(2026年版 福岡市7区エリアデータ:国土交通省 地価公示・SUUMO/HOME’S市場相場・福岡市公式統計をもとに整理)。数値は目安であり、個別物件の賃料・価格は宅地建物取引士等にご確認ください。
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