ご相談の背景
古い木造アパートの売却相談です。敷地と隣地との境界杭が見当たらず、過去に隣地の方と境界線について口論になった経緯があるとのことでした。
売却にあたっては「土地家屋調査士による確定測量」が原則必要ですが、隣地の方の協力が得られるか分からず「もし揉めてしまったら売却自体ができなくなるのではないか」と、非常に強い不安を感じておられました。建物も古く、一部が越境している可能性もあり、権利関係が複雑な案件でした。
担当の井口が提案した解決方法
まずは私が間に入り、隣地の方へ丁寧にご挨拶に伺いました。
過去の経緯を尊重しつつ、「今回の売却を機に、お互いにとって曖昧だった境界をはっきりさせることは、隣地の方にとっても将来的な資産価値を守るメリットがある」と粘り強く説明しました。
また、万が一越境が判明した場合の「覚書」の締結案も事前に用意し、トラブルを未然に防ぐ準備を徹底しました。結果として、隣地の方の協力を得て測量を完了し、権利関係がクリーンな状態で売却することができました。
担当者・井口のコメント

不動産売買において、隣人との人間関係や境界問題は非常にデリケートですが、ここを避けて通ると将来的に大きな訴訟リスクを残すことになります。
第三者である私たちがプロとして間に入り、感情論ではなく「双方のメリット」を提示して調整することで、膠着していた状況を打破できました。売主様には「長年の胸のつかえが取れた」と大変感謝いただきました。
なぜ、交渉決裂していた隣人が協力してくれたのか?
一度感情的にこじれた関係は、当事者同士では修復不可能なことが多いです。
今回は井口さんが間に入ることで、隣地の方に対して「情」ではなく「メリット」を提示できたことが突破口になりました。
金銭的メリット(測量費用の負担ゼロ)
本来、境界を確定するには30万円~50万円の測量費用がかかります。今回は売主様負担で行うため、隣地の方は「無料で自分の土地の境界を確定でき、資産価値を守れる」というメリットがあることを説明しました。
法的メリット(覚書による安心)
越境物(屋根や塀のはみ出し)がある場合、将来的に「壊せ」と言われる不安があります。そこで「今のままでいいですよ(建て替え時まではそのままでOK)」という法的効力のある覚書を用意し、隣地の方の「現在の生活」を守る提案をしました。
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